千曲市(長野) 五里ヶ峯(1094.4m)、鏡台山(1269.1m)、大峯山(841.4m) 2024年1月27日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:53 窪山展望公園−−5:04 尾根取付(害獣除け柵)−−6:04 送電鉄塔−−6:08 875m峰−−6:23 942m峰−−6:38 971m峰−−7:03 五里ヶ峰−−7:25 送電鉄塔−−7:35 林道−−7:56 富士見台直下−−8:17 鏡台山−−8:29 鏡台山北峰−−8:55 廃林道に乗る−−9:03 廃林道から廃道化した登山道に乗る−−9:10 林道−−9:20 大峯山−−9:31 送電鉄塔−−9:36 林道−−9:39 尾根取付(害獣除け柵)−−9:46 窪山展望公園

場所長野県千曲市
年月日2024年1月27日 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山+プチ雪山+プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場あんずの里 窪山展望公園を利用
登山道の有無875m峰北西の送電鉄塔〜五里ヶ峯〜鏡台山〜1011m峰南を通る廃林道までは道あり。それ以外は道無し
籔の有無ほぼ無し。ただし道が無い区間では多少の灌木と多くの倒木あり
危険個所の有無無し
山頂の展望五里ヶ峯:西側が大展望
鏡台山:西側が開ける
大峯山:無し
GPSトラックログ
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コメントここ最近の降雪でラッセル心配しつつもいつもの鏡台山〜五里ヶ峯周回コースへ。久しぶりに冬型の気圧配置が緩んだ週末となり終始好天の中を歩け、山の上からは今年初となる北アルプスを見ることができた。積雪は予想より少なく先週末より僅かに増えた程度で、気温が低く先週より雪が固くて先週より歩きやすく、念のために担ぎ上げたワカンの出番は無かった


五里ヶ峯から見た穂高連峰と常念岳。山の上から見た今年初めての北アルプスとなった


窪山展望公園駐車場を出発。気温は約-5℃ 尾根末端の柵の出入口
今週は出出しから新雪が登場した 標高850m肩の送電鉄塔に到着
送電鉄塔から見た千曲市街地の夜景。月が明るい 尾根上には残雪登場
875m峰 942m峰
900m鞍部。午前6時半前にライト不要な明るさになった 971m峰
920m鞍部(商売池口) 勘助道(標高950m)
小動物の足跡 五里ヶ峯西側直下から今週も直登
五里ヶ峯山頂。ここで足跡登場 今週はガスがかからず。北アは燕岳以南が雪雲から出ていた
五里ヶ峯から見た穂高連峰と常念岳 五里ヶ峯から見た槍ヶ岳と大天井岳
今週は林道方面にも雪に埋もれたトレースあり 五里ヶ峯を振り返る
獣の足跡多数あり 先週は無かった倒木
920m鞍部の送電鉄塔 林道。轍あり。先週より積雪が多い
標高1000m付近の掘り返された穴。猪か? 標高1050m付近で日向に出た
富士見台直下 標高1230m付近。トレースが助かる積雪量
鏡台山山頂 今日は良く晴れて展望が開ける
鏡台山から見た蝶ヶ岳〜燕岳。これ以北は雪雲の中 鏡台山から見た穂高連峰と常念岳
鏡台山から見た大天井岳と槍ヶ岳 鏡台山北峰へ向かう方向にはトレース無し
凹んだ場所が先週の自分の足跡らしい 1267m峰(鏡台山北峰)
標高1220m付近。ここから檜植林帯が始まる 1134m峰。ここを境に雪が急激に減った
標高1080m付近の標識 廃林道終点への分岐。直進しないよう枯れ枝を置いた
廃林道終点 標高980m付近。ここで廃林道を離れて廃道に移る
尾根上の廃道に乗った直後 標高970m付近。最も道が薄く見失いやすい
標高950m付近。この倒木より上部が道が薄い 林道を通過。真新しい轍あり
林道から大峯山へ続く尾根 標高880m付近の伐採跡
樹林越しに見た大峯山 大峯山への登り返し
大大峯山山頂。鹿の角はまだぶら下がったまま 南西尾根入口。檜植林と自然林の境界
標高810m付近から上側。赤松の他にいろいろな木が混じる 標高810m付近から下側。きれいな赤松樹林
標高700m付近 大岩のすぐ上の帽子
大岩(標高660m付近) 大岩の下〜送電鉄塔間は灌木藪っぽい
送電鉄塔(標高620m) 送電鉄塔から見た千曲、篠ノ井方面
送電鉄塔周囲の灌木藪 灌木藪を抜けると再び歩きやすい赤松樹林
林道の土の法面(標高520m) 尾根下部は赤松にクヌギ類が混じる
松くい虫で伐採された赤松だと思う 果樹園境界の害獣除け柵
奥の車道を左へ上がる 振り返る。見た目では雪は見えない
窪山展望公園駐車場到着 窪山展望公園から見た北西の展望


 最近の週末は冬型の気圧配置で雪が降ったり南岸低気圧の接近で雨が降ったりと悪天が続いてきたが、今週末は冬型の気圧配置が緩んで久しぶりに土日とも好天の予報。これなら安心して山に出かけられる。行先はもちろん鏡台山〜五里ヶ峯周回コースである。

 先週末は下界では冷たい雨だったが山の上は雪だった可能性が高く、どれほどその時の雪が残っているのか想定が難しい。先週同様に北斜面が下りになるよう反時計回りで周回することにしたが、鏡台山周辺の積雪量がどの程度か不安であり、多かった時に備えて今回初めてワカンを担ぐことにした。おまけに長靴でも雪が入るほどの積雪に備えてロングスパッツも持った。

 登山口となる窪山展望公園周辺には山の日陰になる場所に雪が残っていたが、日当たりがある場所は全く雪は無い。まだ真っ暗な時間帯なので山肌の積雪量は不明だが、下界でこのくらいなら思ったよりも少なくて済むかもしれない。出発時の車の外気温計の表示は-6℃であり、それなりに冷え込んでいるので出発時から手袋に使い捨てカイロを仕込んだ。このカイロはもう1ヵ月近く使っているもので、そろそろ合計の使用時間は6時間を越えたはずであり、途中で寿命が尽きそうなので予備の新品も持った。実際に出発から2時間程度で発熱が低下したので新品と入れ替えた。

 駐車場から南に下っていつもの尾根取り付きへ。この周辺にもほぼ雪は見られない。背の高い害獣除け柵の出入口から中に入って尾根を登り始めるとすぐに僅かな新雪が登場。やはり先週よりも雪は多いようだが、見るからに新しい雪で先週末降ったものではなさそうだ。

 倒木を避けつつ高度を上げていくが積雪は多くて数cm程度しかなく、ワカンを持ってきたことが馬鹿らしく思えてきたが、一番雪が多いのは鏡台山周辺なのでまだ分からない。標高850m肩の送電鉄塔でも日当たりのいい地面には雪は見えなかった。今日は天気が良く月が出ていて千曲市街地の夜景がきれいに見えていた。まだ真っ暗なので北アルプスが見えているかは分からなかった。

 ここからは縦走路に乗って登山道を上がっていく。次々に現れるピークは西側に雪が多く東側はほとんど雪が無い場所もあった。ここでもまた積雪は数cm程度で深くても足の甲の高さまでしかなかった。942m峰と971m峰間の900m鞍部付近でライトが不要な明るさに達した。冬至から約1ヵ月が経過したが、日没の時刻は目に見えて延びたが日の出の時刻はちょっとだけ早くなっただけで、ライト不要な明るさになるには午前6時半近くまで待つ必要がある。

 五里ヶ峯直下の急傾斜は直登で山頂へ。気温が下がって土が凍っていたので無雪期より滑りにくくなり歩きやすかった。登り切って五里ヶ峯山頂。既に十分に明るくなっていて、開けた山頂からは朝日を浴びる北ア南部の穂高周辺と槍ヶ岳、常念山脈の山々が見えた。まだ冬型の影響が残っているようで燕岳以北はまだ雪雲に覆われたままで、東に突き出した蓮華岳と爺ヶ岳だけはかろうじて雪雲から出ていた。今年に入って山の上から初めて見えた北アルプスだった。

 写真撮影して鏡台山へと向かう。山頂東の肩へ下ると人間の足跡が登場。先週は林道方向に足跡は無かったが今回はそちらにも続いている。しかし歩いたのは1人だけの様で固い古い雪に穴状にトレースが付いていて、ここにぴったりと足を乗せるのは意外に面倒で、トレースの無い雪面に足を乗せることも多かったがどうしても踏み抜く。古い雪の積雪量は足首程度で、その上に数cmの新雪が積もっていた。今日は気温が低いので古い雪は締まっているが人間の体重を完全に支えられるほどの強度は無かった。こんな場面はワカンを使った方が楽ではあるが、これから下りで高度が下がって積雪量が急激に減少すると予想される。ワカンの脱着の時間と手間を考えるとツボ足のまま歩いた方が手っ取り早いと判断してそのまま進んだ。この予想は正解で、少し下ると積雪が減ってワカンを使わなくても負荷がかからない状態になった。

 今は減っているが先週末はそれなりに積雪があったようで、先週には無かった倒木が道の上に倒れていた。下界では雨だったがここでは湿った雪で樹木に付着しやすく、元々枯れていた木が雪の重みに耐えきれなくなったのだろう。

 920m鞍部の送電鉄塔を通過して緩やかな登りに変わり、登りは南向きの斜面になるので下りより雪が明らかに少なくなった。ただし高度が上がるとまた増えてくるだろうが。林道は完全に雪に覆われてアスファルトが見えなくなっていたが、雪の上には新しそうな車の轍がはっきりと残っていた。

 林道から登りにかかると予想通り雪は少なく、先週末とほとんど変わらないくらいに見えた。しかし先週の締まらない雪よりずっと固くて格段に歩きやすい。ただし全く踏み抜かないわけではないが。高度が上がると積雪が増えて人間のトレースがあることがはっきりしたが、その上に積もった新雪には動物の足跡が多数あり、カモシカのトレースもあった。人間だけでなく動物のトレースも利用して登りは楽ができた。

 登り切って鏡台山山頂に到着。人間のトレースはここまでで、林道から往復したようだ。山頂から見える北アルプスは五里ヶ峯と同じく燕岳以北は雪雲の中のままだった。山頂での積雪量は足首程度で先週とほぼ変わらずで、最悪の想定よりずっと少なかった。

 さて、この先はトレースは無いが基本的に下りになるので問題なかろう。とは言え鏡台山北峰までは傾斜が緩く登り返しもあるので苦労するだろうが。水平な雪面を北上していくと新雪に埋もれた人間のトレースらしき凹んだ筋が登場。これは北峰を越えても続いていたので、もしかしたら先週歩いた自分のトレースなのかもしれない。これとカモシカの新しいトレースのおかげで傾斜が緩い場所でも比較的歩くに歩くことができた。やはりトレースの存在は有り難い。

 鏡台山北峰を越えて水平区間が終われれば下りの傾斜が出てきて、重力の助けで雪が多少沈んでも格段に楽に歩けるようになる。もうこれで本当にワカンの出番は無くなっただろう。相変わらず雪に埋もれたトレースが続くが、積雪量が減ってくると徐々に判別できなくなってくる。まあ、もうトレースが無くても体力の消耗に差が無いからいいけど。

 先週と同様に1134m峰を越えると積雪がぐっと減り、廃林道終点到着時には数cm程度まで減ったが、この付近では先週よりも雪が多いようだった。尾根から廃林道終点に乗り移る箇所には尾根を直進しないよう雪面に枯れ枝を重ねて置いたので、下りの時に参考になるだろう。もちろん、ここを登るときには無関係だけど。

 標高980m付近の目印と標識がある地点で廃林道から右手の尾根に取り付いて、舗装された林道まで廃道化した登山道を下る。出出しだけはそこそこルートがはっきりしているがすぐにあやふやになり、特に下りでは毎回ルートを外しているので今回は慎重に進んでみた。よ〜く見ると立木には古い目印が散見され、どうにかルートを辿ることができた。ここは尾根直上ではなく南側を歩くのがキモだ。標高950m付近の倒木がある地点より下はルートが直進なので分かりやすくなる。登り方向ではこの倒木から先は要注意だ。

 舗装された林道は薄っすらとだが全面に雪が乗っていて、そこに真新しい車の轍が残っていた。林道を横切って大峯山に続くなだらかな尾根に入ると、先週にも残っていた吹き溜まりらしい土手のような雪の盛り上がりがまだ残っていたが、先週より雪が締まって歩きやすくなっていた。雪がある程度あるのはそこだけで、他はかろうじて地面に張り付いている程度の極薄い新雪だけで、鞍部から登り返しにかかると雪は消えていた。

 登りきると大峯山山頂。相変わらず昨年の鹿の角はそのままぶら下がっていた。冬の間にこれが無くなることは無さそうだ。

 この先は傾斜が急な下りが始まる。山頂付近は背の高い檜植林帯でよく見ると山頂から南側の斜面に限られているようだ。それに対して北側斜面は杉の植林で、その間は自然林。これから下る南西尾根は檜植林と自然林の境界を下ればいい。落葉樹の自然林はすぐに赤松と背の低い照葉樹が混じるようになり、標高790m付近より下は赤松の純林に変わる。ここはいかにも松茸止め山らしい雰囲気であるが、それらしい看板や荷造り紐による境界線は全く見られないのが不思議だ。

 標高660m付近の大岩を西から巻くと送電鉄塔までの間は邪魔な矮小灌木帯に入って、最後に濃い灌木藪を抜けると草付きで展望がいい送電鉄塔に到着。ここからだと有明山の稜線が邪魔して後立山北部しか見えないが、残念ながらまだ雪雲の中だった。

 再び矮小灌木藪帯を通過して歩きやすい赤松樹林に再突入。獣道で土の法面を下って林道を通過。さらに赤松樹林の尾根を下っていくと松くい虫で伐採されたと思われる木が多く積まれたエリアに入り、赤松が減ってクヌギ類の落葉樹が目立つようになる。枯れた赤松の後に自然に生えたのだろう。ここまで来れば尾根末端は目の前で、腰ほどの高さしかない害獣除け柵が登場して跨ぎ越えて果樹園に挟まれた細く短い作業道を通れば舗装道路に出る。あとは舗装された車道歩きだ。

 太い車道に出る箇所で振り返って大峯山を撮影。ここからだと樹林帯に邪魔されて鏡台山北峰に続く斜面に雪があるようには見えないのは仕方ないだろう。相変わらず後立山北部には雲がかかったままで、窪山展望公園に到着した時にも北アルプスの姿は見えなかった。

 出発から5時間が経過して時刻は午前10時近いが、駐車場はまだ日陰のままであり車の中は冷え冷えとしたままだった。フロントガラスには霜が付いていて運転時に支障が出るので本日2回目の霜取り。今は1年で最も寒い時期なのでこれも仕方ない。


 さて、今年は今回のコースをいつまで登るか。新雪が落ち着いて激ラッセルが避けられる時期になったら豪雪地帯の藪山に行きたいが、ガソリン価格も食料価格も高止まりしたままで給料はあまり上がらず、懐事情は甘くないので気軽に遠出できる状況ではない。それでも毎週ではないにしてもたまには未踏の藪山に登ってみたい。岐阜県や富山県はかなりの山を登って未踏は遠い場所ばかりなので、今年も新潟県かな。

 

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